柔軟剤の使いすぎに注意。何故香りで体調不良になるのか。
柔軟剤の過度の使用により、
体調不良を相談する人が
増えているようです。
国民生活センターも、
柔軟剤の過度の使用に対し、
注意をよびかけているようですね。
では、何故柔軟剤の香りで体調不良になるのでしょうか。
柔軟剤の役割とその変化
柔軟剤の役割とは
本来、柔軟剤はその名の通り、
洗濯後の繊維に柔軟性をあたえるものとして使用され始めました。
柔軟剤を仕上げに使用することによって、
繊維の滑りがよくなり、柔らかくなります。
柔軟剤で繊維にどのような変化がおこるのか、
詳細は以下に分かりやすくまとめられていますので、
興味があればご覧ください。
柔軟剤に香りが付与されたのは1976年
1962年に日本で初めて柔軟剤が発売され、
当時の柔軟剤は本来の目的通り、柔軟性を高めるものでした。
しかし、1976年、
柔軟剤に香りを付与したものが初めて発売されてました。
それ以来、柔軟剤の世界に変化が表れ始め、
昨今の柔軟剤のように、繊維に残る香りを楽しむことができる柔軟剤へと
変わっていったのです。
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香りがもたらす体への影響
嗅覚で香りを感じる
人間の五感の内、
香りを感じるのはご存知、嗅覚です。
日常生活において、五感から得る情報量は以下のようになっています。
- 視覚:85%
- 聴覚:10%
- 嗅覚:2%
- 触覚:2%
- 味覚:1%
つまり、圧倒的に視覚からの情報量が多いのです。
嗅覚の割合はわずかの2%と低いにも関わらず、
柔軟剤の香りで体調不良になるのには、ある理由があります。
それは、嗅覚が脳に直結しているためです。
嗅覚からの情報は大脳辺緑系・視床下部に伝わる
嗅覚が脳に直結しているとお話しましたが、
厳密には、大脳辺緑系・視床下部に直結しています。
難しい言葉がでましたが、簡単に説明するのでお付き合いお願いしますね。
それぞれの部位の意味をお話しする前に、一つだけ覚えてください。
それは、大脳辺緑系が視床下部に命令を与えているということです。
では、次から各部位について簡単にお話します。
大脳辺緑系(だいのうへんえんけい)
感情の表出、意欲、記憶や自律神経活動に関与している複数の構造物の総称で、
人間の本能的行動の中枢ともいってよいものです。
愛情、怒り、抑圧、そして恐怖や不安。
情緒的な記憶は全てこの大脳辺緑系に蓄えられていきます。
例えば、熱湯には触れないようにしますよね?
それはあなたが、熱湯は熱いものだと分かっているからです。
これは、過去の経験から学習したことを
大脳辺緑系に蓄えているからこそ起きる反応なのです。
視床下部(ししょうかぶ)
視床下部もまた、本能的な行動をつかさどっています。
不快や怒りなどの根源的な感情を感じるのは、
視床下部への刺激から来ると言われています。
さらに、体内を正常な状態に保つために働いている自律神経の中枢があります。
つまり、精神と肉体とをつないでいる役割を持っています。
嫌な香りを感じた時の反応
大脳辺緑系と視床下部、二つの役割と関係を理解したところで、
本題の「嫌な香りを感じて体調不良になる理由」をお話します。
香りの好みは人それぞれですが、自分にとって嫌いな香りを感じた時、
以下のような反応が起きています。
(1) 嫌な香りを感じる (大脳辺緑系が、その香りは嫌いだと覚えている)
(2) (1)がストレスとなり、大脳辺緑系が乱れる
(3) 大脳辺緑系の乱れにより、視床下部への命令にも乱れが生じる
(4) 視床下部の乱れが、精神と肉体に支障をきたす
(1) のストレスが強ければ強いほど、
(3)、(4)への影響が大きくなります。
柔軟剤を過度に使用すると、繊維に残る香りは多くなるので、
その香りが嫌な香りであればある程、
体調不良につながるというルートができるわけです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
柔軟剤で何故体調不良になるのか、その疑問は解決しましたか?
ざっくりと要約すると、以下のような感じですね。
柔軟剤の過度の使用により、柔軟剤の香りが強く残り、
それがストレスとなって体調不良につながる。
香りには人それぞれ好みがあります。
自分にとってはよい香りであっても、
それが万人にとってよい香りではないのです。
今後は、このことを頭においてから柔軟剤を入れてくださいね。
今回は、香りをよくないものとしてお話していますが、
決して香りを否定しているわけではありません。
使い方次第では、感情や体調をよくし、ダイエットなどにも効果があります。
そのことについてはまたの機会にでもお話したいと思います。
2013/10/11(金) 追記
香りでダイエットするメカニズムについてご紹介しますね。
ではでは、ここまでお付き合い頂きありがとうございました。
ディスカッション
コメント一覧
アロマでダイエットができないか?と想いさまよっていましたらこちらに。どの記事もとっても興味深く、なんとなく、、、の浅い知識に刺激をいただき、過去のブログにさかのぼって拝読中。ちょっと気になったので、コメントです。
私もずっと大脳辺縁系を「へんりょくけい」と暗記していた口です(汗)アロマの検定試験勉強をしていた際に、口頭で問題を出してもらい答えていたら、指摘され気がつきました。「へんえんけい」だそうです、、、私と同じ方がいたことが、嬉しかったです。
ささん、
記事を読んでくださり、ありがとうございます。
過去記事も読んでくださったようで、本当にありがとうございます。
不定期更新かつ内容もグダグダであったりのブログですが、
コメントをくださると非常に嬉しいです。
大脳辺縁系は、「へんりょくけい」ではなく「へんえんけい」だったのですね。(汗)
今まで気づきませんでした。(早速直させて頂きました)
ご指摘ありがとうございます!!