PM2.5上昇の原因は中国ではない?症状と予防策は。
2013年7月上旬、近畿地方から関東地方にかけて、
微小粒子状物質PM2.5の濃度が上昇したことがありましたね。
中国で発生したPM2.5が飛来したと世間では言われていますが、
中国だけが原因ではない可能性があるとの研究が、
気象庁気象研究所によって発表されました。
PM2.5とは
PM2.5とよく言われていますが、
その実態は一体何なのでしょう。
まず、PMというのは、particulate matterの略語です。
「粒子状物質」という意味を持ちます。
そして、2.5というのは、粒子のサイズを指しています。
つまり、PM2.5とは、大気中に浮遊する粒子の内、
粒子径が約2.5μm(マイクロメートル)以下の粒子のことです。
ちなみに1マイクロメートルとは、
1000分の1ミリメートルと、非常に小さいです。
参考までに、他の物体と比較すると、以下のような感じです。
燃焼で発生したすすや、風で舞い上がった黄砂が、
大気中で変質してできる粒子などから構成されています。
何故体に悪いのか
PM2.5は、先程お話しした通り、非常に小さい粒子です。
この粒子を吸いこんでしまうと、呼吸器官の奥深くまで入り込んでしまいます。
そのため、呼吸器、循環器および肺がんの発病の可能性につながります。
実際に、気管支喘息になった方や、
アレルギー反応が起きた方などがいるようです。
人から人にうつるというものではないですが、
PM2.5が飛散してきたら、予防しておくことをお勧めします。
PM2.5の飛散予想は、日本気象協会で確認することができます。
PM2.5の予防策
極端な話、PM2.5を吸わないことが最大の予防です。
とはいえ、僕たち人間は呼吸しないと生きていけないため、
全く吸わないようにするのは難しい話ですよね (笑)
PM2.5の吸う量を減らすことが重要になるため、
以下のような行動をとることが対策となります。
- PM2.5が多い日は外出しない(必要最低限の外出)
- 外出時は高性能なN95規格のマスクを着用する
- 外出時はゴーグル上の眼鏡を装着する
- 換気はなるべく行わず、空気清浄機を活用する
- 手洗いうがいを徹底する
- 帰宅時は家に入る前に服をはたいてPM2.5を家の中に入れない
ここで気をつけてほしいのが、
赤字で記載したマスクの規格です。
先程お話しした通り、PM2.5は非常に小さい粒子です。
そのため、通常のマスクでは、
PM2.5は通り抜けるので、あまり効果がないです。
なので、N95規格のマスクの装着をお勧めします。
N95規格かどうかは、マスクのパッケージに書いてありますので、
確認すればすぐ判断できるはずです。
もし分からない場合は、
店員さんに尋ねてみるとよいでしょう。
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PM2.5の上昇原因
PM2.5の上昇原因は中国にある。
と、巷では言われていますが、
決してそうとは言い切れないデータが発表されています。
7月上旬、関東から近畿にかけ、PM2・5の濃度が
1立方メートルあたり約100~50マイクロ・グラムと、
国の環境基準(同35マイクロ・グラム以下)を
上回ったことがあった。
気象研究所の田中泰宙主任研究官らが、
この時期の大気の様子などを調べた。米航空宇宙局(NASA)の人工衛星の画像を解析すると、
九州から本州の太平洋沿岸に
微粒子を含んだ空気が多く流れていた。
一方、中国から汚れた大気が流れた形跡はなかった。そこで、噴火活動が活発化していた桜島の噴煙が
どのように流れたかをコンピューターで想定したところ、
PM2・5の濃度が実際の観測結果とほぼ一致したという。田中主任研究官は「PM2・5については
火山の噴煙も考慮する必要があることがわかった。
季節や風向きでどう影響が変わるかを引き続き調べたい」
と話している。
引用元:読売新聞
つまり、火山の噴火が原因の可能性が高いということです。
僕も、PM2.5は中国から流れてきていると思っていた人の一人です。
認識を改めなければならないですねぇ。。。
しかし、日本には桜島をはじめ、
雲仙岳、有珠山、浅間山などなど、
火山の数は少なくないですよね。
とはいえ、台風などと同じで火山は自然現象の一つです。
僕たち人間には、それを止める術がないところが難しいところです。
なので、せめて被害が大きくならないように、
予防対策をとっておくことをお勧めします。
マスクの準備ぐらいは、すぐできますしね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
PM2.5は、火山の噴火が原因でも上昇するのです。
中国、中国とばかりは言っていられませんね。
とはいえ、中国の大気汚染も半端じゃありませんが。。。
自然現象には逆らうことができないのが、僕たち人間のさだめです。
でも、少しでも自分たちの身を守れるように、
非常時の備えについて、もう一度見直してみてはいかがでしょうか。
夏から秋にかけては台風の被害もかなり多いです。
そんな時の対策方法も以下でご紹介していますので、
よろしければご覧になってください。
ではでは、ここまでお付き合い頂きありがとうございました。
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